SCIENCE IMMUNOLOGY • 22 Apr 2022 • Vol 7, Issue 70
『Allogeneic double-negative CAR-T cells inhibit tumor growth without off-tumor toxicities』
(内容)
最近の大須賀先生”衝撃アメリカ学会レポ”にみられるように、
脳幹グリーマにもCAR-T療法が有効かもしれない可能性が示されました。
固形腫瘍への展開も期待され、更なる進展が期待される領域です。
血液腫瘍・固形腫瘍含めて、現在のCAR-T療法の問題点の一つは、off-tumor toxicities、
つまり、病変腫瘍組織以外への傷害です。
この論文では、
マウスとヒトのdouble-negative (DN) T cells⇒CD3+CD4−CD8− double-negative T cells (DNTs)を細胞加工の
プラットフォーム細胞として利用すると、
1:toff-the-shelf 細胞治療薬, 凍結保存耐性, ドナー非依存性抗腫瘍効果, 拒絶反応耐性,GVHDを含む
off-tumor toxicities消失などのメリットが認めらること。
2:CAR19-DNTsは、B-ALL細胞障害能、CD19誘導発現肺癌細を移植したモデルマウスで、有効な組織浸潤と
腫瘍コントロール能を示すこと。
が示されています。
(結論)
allogeneicな DNTs 細胞は、安全性・有効性・患者の利便性の観点から、CAR-T療法に有望な加工プラットホームになることが示唆されています。