☝『mRNA Vaccine Era—Mechanisms, Drug Platform andClinical Prospection』より引用
筋肉注射・静脈内投与でも、リンパ組織(リンパ節、脾臓等)に速やかに移動し、抗原提示細胞に取り込まれ、上図のような過程を経て、糖鎖修飾なども自然の仕組みで成され、免疫系が認識しやすい抗原蛋白質に加工されるのだと思います。更に、B細胞抗体生産・CD4⁺T細胞・CD8⁺T細胞・樹状細胞自身の活性化と”ヒト免疫系を抗腫瘍モードにHack”し抗腫瘍活性化を引き起こすのではないでしょうか?
👇『mRNA Vaccine Era—Mechanisms, Drug Platform andClinical Prospection』より引用
最近行われた悪性疾患を対象としたヒト臨床治験リストです。世界中でかなりの数のヒト治験が行われているようです。
(感想)
人工mRNA(修飾ウリジンを組み込む)を使って、リンパ組織で司令塔=抗原提示細胞をHackし、ヒト免疫系を制御するイメージの治療法でしょうか?タンパク質抗原断片を使用するより、自然に近い方法で免疫系をhackできそうですし、簡易・安全・多標的化可能など、大きな可能性を感じます。マルチ抗原標的のガン免疫療法も、この方法だと可能なのではないでしょうか? 後は、ネオエピトープコードを正確に予想するAI技術、腫瘍微小環境の調節などが重要になるのかも。