DNAメチル化を自由に書き換えるCRISPR技術

DNAメチル化を自由に書き換えるCRISPR技術

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    • #14820 返信
      大須賀
      ゲスト

      Genome-wide programmable transcriptional memory by CRISPR-based epigenome editing.
      Nunez JK, Chen J, Pommier GC, Cogan JZ, Replogle JM, Adriaens C, Ramadoss GN, Shi Q, Hung KL, Samelson AJ, Pogson AN, Kim JYS, Chung A, Leonetti MD, Chang HY, Kampmann M, Bernstein BE, Hovestadt V, Gilbert LA, Weissman JS
      Cell. 2021 Apr 7. pii: S0092-8674(21)00353-6. doi: 10.1016/j.cell.2021.03.025. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33838111/

      この論文はすごいです。久々に興奮しました。DNAメチル化を自由に書き換えられる技術です。

      DNAメチル化は、DNA鎖の塩基にメチル基を付加する反応で、遺伝子の発現制御に重要な働きをしています。DNAメチル化は、発生・分化などの生命現象の維持や、がんなどの各種疾患が起こる原因ともなっています。そのため、DNAメチル化を意図したように書き換える技術が求められていました。

      CRISPRの技術を応用して、DNAメチル化を書き換えるという方法は以前からいくつもあったのですが、新たに付加したメチル基がすぐに取れてしまうことなどの問題があって、なかなか使いづらい技術でした。私もいくつか使ってみたことがあったのですが、あまり望ましい結果は得られませんでした。

      今回の論文では、変異Cas9にくっつけるものを色々と変えることで、数ヶ月単位で持続させる技術の開発に成功しています。この方法を使うと、広範な遺伝子の発現を強力に抑制できることを示しています。また、逆に一度つけたDNAメチル基を外す側の技術も同時に開発しています。

      この技術はCRISPRよりも臨床応用しやすいかもしれません。なぜなら、これだと遺伝子を書き換えてしまう恐れがなく、安全性が高いからです。一過性の遺伝子導入で数ヶ月単位の遺伝子制御ができるのであれば、がんを含めた様々な疾患で応用できる可能性があると思います。未来の治療を大きく変える技術だなと思ったので、報告しておきます。

    • #14822 返信
      Okazaki yoshihisa
      ゲスト

      昨日は、Nature medicine誌に光遺伝学の臨床応用がレポされました。

      生命科学の進展スピードも加速されてます。

      5月26日 光遺伝学を用いて視力を回復させる(5月24日号 Nature Medicine 掲載論文)

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