非小細胞肺がん脳転移に対するぺムブロリズマブ奏効率29.7%

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非小細胞肺がん脳転移に対するぺムブロリズマブ奏効率29.7%

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    • #203 返信
      田中希宇人
      ゲスト

      【非小細胞肺がんの脳転移に対するぺムブロリズマブ単剤の奏効率は29.7%】

      ★ブログ『肺癌勉強会』更新!

      『Pembrolizumab for management of patients with NSCLC and brain metastases: long-term results and biomarker analysis from a non-randomised, open-label, phase 2 trial』(Lancet Oncol 2020;21:655)より

      ▶無症候性脳転移に対するぺムブロリズマブ単剤療法の頭蓋内奏効率は29.7%

      〇本研究はアメリカのエールがんセンターの症例で行ったオープンラベル、第2相試験。

      〇18歳以上の少なくとも5-20mmの脳転移が一つ以上認められるIV期小細胞肺がんで未治療あるいは放射線治療後に増悪した症例で、神経学的所見に異常がないPS2以下の症例を登録した。

      〇症例はぺムブロリズマブ単剤10mg/kg、2週毎で治療された。

      〇症例群は2つのコホートに分けられた。

      -コホート1:PD-L1 TPS≧1%
      -コホート2:PD-L1 TPS<1%、未評価

      〇主要評価項目はmRECIST評価による脳転移の奏効率とした。

      〇42例が治療され、フォローアップの中央値は8.3カ月。

      〇コホート1での脳転移奏効率は29.7%(37例中11例)であった。

      〇コホート2に奏功例は居なかった。

      〇治療に関連するグレード3-4の有害事象は2例の肺臓炎、体質的な症状、腸炎、副腎機能不全、高血糖、低カリウム血症を1例ずつ認めた。

      〇治療関連有害事象は42例中6例で認め2例の肺臓炎、腎機能障害、腸炎、低カリウム血症、副腎不全を1例ずつ認めた。

      〇治療関連死は認めなかった。

      #肺癌 #肺癌勉強会 #ぺムブロリズマブ #キイトルーダ #脳転移

    • #209 返信
      okazaki yoshihisa
      ゲスト

      脳転移巣へのICI単剤の効果試験。

      奏功率29%んんですね。

      脳転移細胞は神経伝達物質受容体も発現しているとかの話を聞いたことがあります。

      ICIとそうした受容体の阻害剤を組み合わせる治療も今後出現するかもしれないと妄想しました。

       

      • #212 返信
        田中希宇人
        ゲスト

        岡崎先生

        コメントありがとうございます。

        脳転移は単発でもCriticalになってしまうことがあり、わたくしたちも慎重にフォローしております。

        ICIの効果が高まるような治療の組み合わせは期待したいですね!

    • #210 返信
      大須賀覚
      ゲスト

      キュート先生、貴重なご報告をありがとうございました。

      原発性脳腫瘍のGlioblastomaにはICIはほとんど効果を示さないのですが、その理由の一つは脳内での免疫応答が異なることが影響していると思われていました。ただ、このような転移性脳腫瘍での良い結果を見ると、腫瘍側の要因が大変に大きいのだなということを、改めて感じさせる結果でした。Glioblastomaの高い腫瘍不均一性などの影響が大きいのだと改めて思いました。大変に勉強になりました。ありがとうございます。

    • #211 返信
      田中希宇人
      ゲスト

      大須賀先生

      コメントありがとうございます。とても勉強になります。

      肺がんからの転移ですので、解剖学的/組織学的に頭蓋内の血管系が破綻しており、Glioblastomaなどの原発性脳腫瘍よりも免疫治療の効果が高いのかな・・・と推測しておりました。

      肺がんの脳転移ですと局所の放射線治療も併用しますので、おそらくこの約30%よりも実際には制御可能かと考えます。

      また多くの方のためになりそうな論文はあげさせて頂きますね!

      わたくしのブログ『肺癌勉強会』にも、『がん研究 最新論文フォーラム』のリンクを張らせて頂きました。

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